インデアンカレーで、「いまここ」を生きた記録。

 大阪に、多くの有名ミュージシャンたちも愛する、甘くて辛くておいしいカレー屋さんがあるらしい。

という噂を聞きつけたので、
「これまでの人生で、カレーを特別おいしいと感じたことがないからこそ、おいしいといわれているカレーを食べるという経験を積んで、カレーをおいしいと感じてみたい」
を今年のテーマとして掲げているわたくしは、食べに行って参りました。

★インデアンカレー
http://www.indiancurry.jp/

最近は東京にも進出しているらしいですが、発祥の地は、大阪だそうです。

「ひとくち食べると甘く感じるが、後からカーッと辛さがこみ上げてくる」
「うまい。しかし、辛い」
「汗っかきの人は要注意」
「インデアンカレーはスポーツ」

などなど、さまざまな事前情報を得ていましたので、辛いものが得意でないわたしは、ハラハラドキドキな及び腰で、こそこそと阪急三番街の店舗へ……。

小さいながらもやたらと清潔感のある店内は、カウンターのみ30席ほど。
隣の人と密着寸前のぎゅう詰め席にずらりと並んで、みなさん、黙々とカレーを食べていらっしゃいます。
ふ、不思議な光景だ……。

食べ終わった方は、のんびりすることなく、すぐさま席を立って、ひらりと風のように去ってゆくのが流儀であるもよう。
いわば、ファストフード解釈のカレーです。
ガッと食って、さっと立ち去る!
吉野家ばりの男前さで挑むのが粋なようです。

この店舗では、メニューは、【インデアンカレー】と【ハヤシライス】のふたつのみ。
入店時に先に料金を支払い、食券代わりのタグを受け取って席につきます。
席についたら、まず、甘酸っぱくておいしいキャベツのピクルスのお皿が出てきます。
そして、それから一分と立たずにカレーが出てきます。
は、早いよ! まだコートも脱いでないよ!!
コップに冷たい水を注いでいただいて、それでは早速、いただきまーす。


……。

…………。

ゲホゲホゲホゲホゴホッ!!(←辛さのあまり咳き込み)


想像以上です! 想像以上です! 何この辛さ!!!!
辛いというより、痛い! 舌と喉がヒリヒリするヒーーー!!!!
しかし、周囲のお客さんたちは、平然とした顔でさらさら食べていらっしゃいます。
な、なんで、そんな、平気な顔していられるの、みなさん!?!?!?

水を何杯もおかわりしながら、必死に食べます。
いやもう、必死です。必ず死ぬと書いて必死です。
一匙一匙、覚悟しないと口に運べない。
集中しないと飲み込めない。
普段、のほほんと生きているわたしが、近年稀に見るほどの集中力を発揮した数分間でした。
「今、目の前にある危機」にのみ完璧に意識を集中して挑んだとき、人はこれほどまでの集中力を発揮できるものなのか!
あの瞬間、わたし、「いまここ」を、生きていた……!!!!

多くのお客さんが、入店後、10分ほどで退店する中、わたしはおそらく、20分ほどかかって、ようやく完食。
満身創痍の兵士のような疲労感と、一風呂浴びた後のような爽快感とか入り交じった不思議な心地で、ふらふらとお店を後にいたしました。
いやぁ……つ、疲れた……。

カレーが辛いといって怒って帰ったという伝説を持つYOSHIKIの気持ちが、
生まれて初めて、わかった気がしました……。

辛いもの好きの皆様、己の集中力の限界に挑戦したい皆様へ、インデアンカレー、おすすめいたします。
机をひっくり返したくなるほど辛いけれど、味はおいしかったです。